健康保険の任意継続と国民健康保険 シミュレーションしたら保険料〇〇円違いました!

こんにちは!岐阜県高山市などで税理士として活動している平阪です。

前回の記事で、会社を退職した際、加入している社会保険の任意継続という選択肢を考えてみよう、ということをお伝えしました。

今回はその続きということで、協会けんぽで社会保険に加入していた方が、

”高山市の国民健康保険に加入する場合” と ”協会けんぽで任意継続を選択する場合”

に、どれくらい保険料が違うのか?保険内容はどう違うの?について具体例を用いて検討したいと思います。

目次

国民健康保険と健康保険の任意継続で保険料はどのくらい違うのか?

・具体的な数字を入れて確認してみよう!

ここでは、仮に40歳 毎月の給与40万円、 賞与年間50万円、子ども3人(3人とも社会保険の扶養に入っている)場合、

① 国民健康保険に加入した場合

②社会保険の任意継続を選んだ場合

年間保険料がいくら違うかを見ていきましょう。

国民健康保険(高山市)の場合

国民健康保険の計算は、

1.対象者の前年の所得に一定の率をかけて計算する「所得割」

2.国民健康保険の加入者に応じて計算する「均等割」

3.1世帯に対して計算する「平等割」

の合計で計算されます。

上記例題の場合、

1.所得割の金額

①収入530万円(月40万円×12か月+賞与50万円)

②給与所得控除150万円(給与収入に応じて計算。詳しくはこちらを参照してください。)

③基礎控除33万円(みんな一律で引かれる控除です。)

①-②-③=350万円

350万円×一定の税率(高山市の場合は10%)=350,000円 となります。

2. 均等割の金額(扶養者が3人の場合)

国民健康保険への加入者(自身と扶養に入れる家族)1人あたり48,900円かかりますので、扶養義務者が3人いた場合、

48,900円×4人=195,600円 となります。

3. 平等割の金額

平等割は1世帯当たり34,300円かかりますので、

34,300円 となります。

よって、年間保険料は579,900円となります。

社会保険任意継続(協会けんぽ)の場合

社会保険の任意継続の場合、標準報酬月額に一定の保険料率をかけて計算します。

月の給与が40万円の場合、本来負担すべき社会保険料は47,683円(岐阜県 令和3年3月分~)となりますが、社会保険の任意継続の場合は給与が40万円であっても34,890円が上限となります。

よって、年間保険料は 34,890円×12か月 = 418,680円 となります。

というわけで、上記例題の場合、年間保険料は161,220円任意継続のほうが安い!という結果になりました。

16万円といえばどでかバー(1本50円)で換算すると実に3,200本分!かなりの破壊力ですよね。

以下、詳細な計算根拠を図にしましたのでご覧ください。

協会けんぽと国民健康保険のサービス内容比較

では、協会けんぽの任意継続した場合と高山市の国民健康保険に加入した場合のサービス内容はどのように異なるでしょうか?

・医療を受けた場合

医療を受けた場合の一部負担金については、協会けんぽであれ、高山市の国民健康保険であれ、同じです。(70歳未満は3割負担)

高額医療費の限度額についても原則一緒ですので、医療を受けた場合の差はないと思います。

・健康診断

健康診断については若干異なります。

協会けんぽの場合、基本的な診断(身体測定、血液検査、尿検査、胸や胃のレントゲン等)を受診した場合の料金は、原則7,169円のようです。

一方、高山市の場合は、基本的な診断(身体測定、血液検査、尿検査、胸のレントゲン等)を受診した場合の料金は520円、胃のレントゲンも追加で1,020円支払えば受けられるようです。

健康診断については、若干ではありますが、国民健康保険に加入したほうがお得ですね。

・納付方法

協会けんぽの場合、納付方法は、

  • 納付書
  • 口座振替

のみですが、

高山市の国民健康保険の場合は、

  • 納付書
  • 口座振替
  • payB
  • コンビニ払い
  • さるぼぼコイン
  • クレジットカード

を利用できるようです。

クレジットカードを利用すればポイント等がたまる場合もありますし、納付方法もたくさんあって便利なので、納付方法は完全に高山市の国民健康保険の方が良いですね。

以上、社会保険の任意継続を選択した場合と高山市の国民健康保険に加入した場合の保険料やサービス内容の違いについて書いてみました。

開業の際の参考になれば幸いです。ではまた!

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