事業を始めるする人は注目!社会保険の任意継続という選択。【私は任意継続にしました】

こんにちは!岐阜県高山市などで税理士として活動している平阪です。

2021年6月14日にこれまでお世話になっていた税理士法人を退社し、翌日から開業しました。

開業にあたり、社会保険の切り替えをしようと高山市役所へ訪れたのですが、ふと「社会保険の任意継続ってあるよな?保険料ってどっちが得なんだろう?」と考え、色々と聞いたり調べたりした結果、社会保険を任意継続したほうが有利なことがわかりました。

会社を退職した人がこの制度を知らずに市役所に行くと、おそらく任意継続は進められず、国民健康保険に加入することになるかと思います。

ケースによっては大きく保険料が違う場合もありますので、今回は(若干専門外ではありますが)そのあたりの話を伝えていきたいと思います!

目次

そもそも社会保険とは?

社会保険って、なんとなくふわっとした印象ですよね。なにをもって社会保険というのか。まずは図で確認しましょう。

一般に社会保険といわれるものは、広い意味と狭い意味で使われるケースがあります。

広い意味の社会保険は、労働者保険や国民年金なども含む概念です。一方で、会社員だけが加入できる保険(健康保険護保険、厚生年金保険)は狭い意味での社会保険として使われます。

本記事では、社会保険とは「狭い意味」での社会保険のことを指して解説していきます。

社会保険の任意継続とは?

社会保険とは、本来会社員しか入ることができず、会社を退職したら国民健康保険へ加入することとなります。

しかし、任意継続の手続きをすることにより、個人事業主であっても社会保険(健康保険及び介護保険)に加入し続けることができるのです。

※厚生年金保険については任意継続制度はないので、退職したら市町村が運営する国民年金への加入手続きをしましょう!

社会保険の任意継続のメリットとは?

それでは、社会保険の任意継続に加入するメリットとはどのようなものがあるでしょうか?

あくまでわたしが感じたメリットですが、以下のようなものが大きいのではないかと思います。

標準報酬月額は30万円が上限

全国健康保険協会(協会けんぽ)の例になりますが、任意継続した場合の保険料は下記の保険料額表により決まります。

ここで注目してほしいのが、「標準報酬」の欄が月額300,000円でストップしている点です。

通常の保険料率表は、月額1,390,000円まであり、そうなると社会保険料の個人負担額だけでも8万円を超えてきます。

ところが、任意継続した場合の保険料は標準報酬月額が30万円以上の場合であっても、負担額が34,890円(岐阜県 令和3年4月分~ 介護保険料含む)となっており、会社での給与が高かった人ほど有利な制度といえます。

※ちなみに標準報酬月額とは、簡単に言うと会社からもらっていた給与(残業代各種手当含む)のことです。基本的には毎年4月~6月の給与から1年分の標準報酬月額が決められます。

国民健康保険は扶養者の人数によって金額が変わるが、社会保険の任意継続の場合は金額は変わらない

国民健康保険は社会保険とは異なり、加入者全員の所得や、加入者の数によって計算されます。(下記参照)

ここでのポイントは、「扶養者の数」になります。

つまり、社会保険では扶養者がいくら増えようが保険料は変わりませんが、国民健康保険料は扶養者が増えれば増えるほど保険料が上がるということになります。

なので、お子さんが多い方などは、社会保険の任意継続を選択したほうが有利となる場合が多いのではないでしょうか。

任意継続する際の注意点

最後に任意継続を選択する際の注意点をお伝えします。

これは実際にわたしが自身の任意継続をする際に調べて「え、そうなん、気をつけんと!」と感じた部分ですので、本当に気を付けてくださいね。(私も気を付けます)

任意継続の手続きは退職の翌日から20日以内に手続きをしないと任意継続できない

 任意継続の手続きは退職の翌日から20日以内に手続することが必要になりますので、任意継続を選択したい場合は速やかに手続きを行いましょう。

保険料の納付がされなかった場合は即資格喪失

 協会けんぽの場合ですが、保険料の納付がされなかったら納付日翌日に資格が喪失するようです。納付書による納付の場合、月の初めに納付書が送られてきて、その月の10日までに納めなければ11日に即資格喪失ということです。おさめ忘れがないように、口座振替等にしたほうが良さそうですね。

以上、今回は社会保険の任意継続についてお伝えしました。ではまた!

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  1. ピンバック: 健康保険の任意継続と国民健康保険 シミュレーションしたら保険料〇〇円違いました! | 平阪智昭税理士事務所

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