メルカリで購入した書籍は経費になるのか?売却したときは?

こんにちは!岐阜県高山市などで税理士として活動している平阪です。

ルビットタウンっていいですよね。

こども遊ばせるところもありますし。

書店や100均もあるので、消耗品の買出しにちょこちょこ行ってます。

いままで気づいてなかったのですが、書店の奥にふるほんコーナーってあったんですね!

昔は街中に小さい古本屋さんって沢山ありましたが、最近はメルカリなどで個人売買するのが主流なのか、あまりみかけなくなりましたね。

私自身は、中古本は漫画くらいしか購入したことないのですが、金沢市の税理士事務所にいた時の同僚で、税理士試験の専門学校で使われている教科書(一年落ちとかのものが結構売られています)を購入して、税理士試験に挑んでいましたね。

しかも割とコンスタントに科目合格してましたし。なかなかのツワモノです。

ところで、フリーランスや個人事業主がメルカリで購入した本や消耗品(もちろん事業に使うことが前提です)は、経費になるのでしょうか?

本日はそのあたりのことを解説していきます。

目次

メルカリで購入した書籍や消耗品は経費になるのか?

メルカリで購入した書籍や消耗品は経費になるのか?ですが、答えは「条件付きでなる」です。

まず、メルカリで書籍や消耗品を買う場合、経費にする最大の難関は「領収書やレシートが発行されない」ことになります。

個人売買なので、「領収書をください」なんていったらびっくりされるでしょうしね。

領収書やレシートが発行されないものは、原則としては経費になりません。

ただし、「世の中のしくみとして、領収書やレシートが発行されない」場合ってありますよね。

たとえば自動販売機とか香典とか。

こうした「領収書やレシートが発行されなくてもやむを得ない」支払も、

  • 支払った日付
  • どこに支払ったか
  • なににお金を支払ったか
  • いくら支払ったか

をメモ用紙や出金伝票に記入して、領収書やレシートの代わりに保管することで、経費として認められるんですね。

ちなみに出金伝票というのはこのようなものです。

メルカリでの本や物品の購入も、「世の中のしくみとして領収書やレシートが発行されない」場合に当てはまると考えられますので、レシートや領収書がなくとも、出金伝票などを保管することによって経費として認められます。

ただ、領収書代わりのメモや出金伝票も、月に1回程度しか出てこないのであれば、そう気にすることもありませんが、頻度が多いとあらぬ疑いをかけられるもとになります。

レシートや領収書が発行されない支出が多い場合には、出金伝票だけでなく支払った証拠資料も併せて残しておけば安心です。

メルカリで本を売った場合は?

では、仕事のために買った本をメルカリで売った場合はどのような処理が必要でしょうか?

フリーランスや個人事業主が仕事で読むために買った本を売った場合は、通常の売り上げと同様、収入として経理しなければなりません。

勘定科目としては、「売上」に入れても税務上問題はないのですが、通常は「雑収入」に入れます。

実際の事業であげた利益でなく、事業に付随してあげた利益なので、勘定科目を分けたほうが後で振り返った際に自分の事業の成績がわかりやすくなるからです。

ちなみに、ブックオフ等の店舗型のお店で本を売った場合は、もらったお金を雑収入として経理すれば良いですが、メルカリ等を利用して本を売った場合は、メルカリに手数料を支払わなければなりませんよね。

その場合は、売却額と手数料の差額を雑収入で計上するのではなく、売却額を雑収入、手数料を支払手数料と両建てで経理しましょう。

参考 ”両建てする理由”
雑収入と手数料を両建てしなければならない理由としては、消費税の課税事業者の判定という問題があります。 すなわち、消費税は、前々年の課税売上が1,000万円を超える場合に課税事業者となりますが、雑収入と手数料を相殺で計上すると、実際より課税売上が少なくなってしまうからです。

プライベートで読んだ本を売っても税金はかからない

では、事業用でなく、プライベートで買った本や物品をメルカリで売った場合はどうでしょうか?

この場合、「基本的には税金はかからない」ということになります。

基本的には・・気になる言い回しですよね。

どういうことかといいますと、税務上、「生活に通常必要な動産」を売っても課税しないというルールがあるんですね。

なので、プライベートで使っている衣服や本を売っても、申告もしなくてよいですし、税金もかからないということになります。

ただし、この「生活に通常必要な動産」というのには例外がありまして、例えば時価30万円を超える宝石などは、プライベートなものでも「生活に通常必要な動産」には含まれないため、確定申告しなければなりません・・

まあ、そういった特殊な場合を除けば、私物を売却しても課税関係は起こりません。

というわけで、今回は個人売買をした場合の経理についてお伝えしました。ではまた!

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