個人事業主なら知っときたい!旅費交通費の範囲

こんにちは!岐阜県北部、石川県南部(金沢市近辺)、富山県南部を中心に活動している税理士の平阪です。 

いやー、最近はほんと研修とかでもリアルでなく、オンラインが増えてきて、移動が少なくなってますよね。顧問先のお客様でも昨年対比で旅費交通費の支出が少なくなっている場合がほとんどです。

 ところで、個人事業主(フリーランス)のの旅費交通費って、どこまで費用に入れていいか、けっこう難しいですよね?今回はそのあたりの話を話していきたいと思います。

目次

  • 旅費交通費として経費にできる範囲
  • 事業とプライベートが混じっている場合
  • 法人と個人事業主の違い

・旅費交通費の経費に出来る範囲

 大前提として、個人事業主(フリーランス)が費用にできる旅費交通費は、「事業を行うために必要な交通費」に限られます。交通費をもうすこし分解すると、「移動のための電車賃や出張の際の旅費(宿泊費含む)となります。

なので、営業活動のために遠方に商談に行く際の電車賃や、県外のセミナーに泊まりがけで受講しに行く場合のホテル代などは経費にすることができます。

具体的には、以下の費用が旅費交通費としてよく出てきますね。

・高速道路利用料

・ガソリン代

 →今住んでいる高山市や以前住んでいた金沢市ではもっぱら車移動なので、ガソリン代は多く出ていましたねー。ガソリン代ならではの注意点などもまた今度お伝えしますね!

・駐車場代

 →月極駐車場への支払いは「地代家賃」となります。地代家賃もなかなかに重要な科目なので、また今度お伝えします!

・タクシー、電車、バス、航空機などの運賃

・出張の際の宿泊費

ポイントはあくまで「事業を行うために必要な支出」だったかどうかで判断してくださいね!

・仕事とプライベートが混じっている場合

 では、プライベート旅行と仕事を組み合わせた場合はどうなるでしょうね?フリーランスの方だと、出張先で午前中に仕事を終わらせて午後から観光!とかも自由にできますよねー。

 こうした場合は、仕事とプライベートが混じっている基本的には旅費全体を仕事とプライベートの日程の比率などで按分して費用計上することになります。

 ちなみに、仕事とプライベートの中間くらいの時はどうするんだ!って思いません?例えば、仕事用にブログやってますけど、ブログに使うための写真を取りに沖縄にいきました!とかです。

 この辺りは、沖縄写真旅行が「事業を行うために必要な支出」にあたるかどうかをケースバイケースで判断することになるんで、一概には結論出せない部分なんですよねー。個人的には上記の場合だと、ブログ写真撮るためだけに沖縄旅行とか怪しーい!とかって私だったら思うんで、経費にはしないと思いますけどね。

 按分の際に必ず必要なのが、旅費請求書や旅行日程等のどのように按分したかがわかる資料。数千円程度の支払いだったら準備しなくても良いと思いますが、特に10万円を超えるような旅費交通費だと、税務調査の際もたいがい中身をチェックされますので、そのあたりの準備はきちんとしておく必要があります。

 以前税務調査で、2年目くらいの調査官が調査に来たんですが、高額の旅費の領収書や日程資料は提出を求められましたから、多分税務署のマニュアルでも必ずチェックしよう!とかってなっているんじゃないかと。

 なので、高額旅費については後で聞かれた時に根拠となる資料を用意しておくのはマストですよ!

・法人と個人事業主の違い

 最後に、法人と個人事業主の旅費交通費にまつわる大きな違いとして、「日当」があります。会社や官公庁に勤めている方なら経験あると思いますが、出張する際に、通常の電車代などの他に5,000円とか、一定の金額をもらうやつです。法人だと、社長本人にも日当が出せるんですが、個人事業主だと事業主本人に日当を出せないんですよね。(個人事業主でも従業員には出せるんですがね)

 これは、会社の場合、ひとり社長でも社長に給料(役員報酬)を出せるけど、個人事業主には自分に給料は出せないっていうのと同じ考えです。法人化した際の有利な部分のひとつと言えるかもしれないですね。

 ちなみに、「旅費規程」ですが、これをつくるのはそんなに難しいことでなく、登記とかどこかへ届け出とかをする必要はなく、ネットで探せば雛形あるとおもうんで、それを加工してつくり、規程に基づいて出すだけです。個人事業主でも、従業員さんには日当を出すことはできるので、頻繁に出張がある業種だったら「旅費規程」を作成した方が良いかもです。

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