従業員への報奨金はオリンピック選手に対する報奨金とは違って税金がかかります。

こんにちは!岐阜県などで税理士として活動している平阪です。

 オリンピック、近づいてきましたね。コロナ渦の中オリンピック開催には賛否がありますが、そんな中陸上100メートルの山縣選手がやってくれましたね! 衝撃の9秒95で日本記録樹立です!!

 山縣選手はここ2年間、病気やけがに泣かされて思うような結果が出せていませんでしたが、20歳で出場したロンドンオリンピックで自己ベスト(10秒07)を出し準決勝進出、2016年リオデジャネイロオリンピックでも自己ベスト(10秒05)を更新し準決勝進出と、ここ一番の勝負強さは歴代日本最強です。

 わたしも中学、高校と陸上短距離選手でしたので、レベルはまったく違えど、大舞台で自分の走りをする難しさはわかりますので、山縣選手の強靭なメンタルには毎回脱帽してますし、一番期待できる選手なので、復活はめちゃめちゃうれしいです!

 ところで、オリンピックで金メダルをとった場合、日本オリンピック委員会から500万円の報奨金が出ますが、この500万円には所得税はかかりません。

 これは、所得税法の中で「オリンピックで特に優秀な成績をおさめた者に対する金品は非課税」とうたわれているからなんですね。

 では、従業員を雇っている個人事業主や法人が、営業成績が良かった人に対して報奨金をあげる場合、その報奨金には税額がかかるのでしょうか?

 今日はそんなお話をします。

・成績優秀者への報奨金は所得税の課税対象になる?

 営業職の〇〇さんが飛びぬけた成績をあげたので、特別に報奨金をあげたい!みたいなことってありますよね。わたしもお客様に何回か相談されたことがあります。お客様からの質問内容は、だいたい「給与でなく、福利厚生費であげれないか?」や、「現金でなく商品券なら給与にしなくても良いだろう?」といったものです。

 給与にすると源泉所得税も取らなければならないですし、もらった本人にも所得税がかかるので、同じ金額を払うにしても福利厚生費などで処理したいという気持ちはよくわかるのですが、残念ながら報奨金をお金で支給した場合はもちろん、商品券などの金券で渡した場合も給与課税になってしまいます。

 というのも、福利厚生費というのは、職場環境の整備・改善等のため「従業員・役員に対して平等に実施される福利厚生施策等」に対して、会社が支払う費用であり、成績優秀者に対する報奨金は現金はもちろん、商品券であろうと「福利厚生費」には該当せず給与扱いになってしまいます。

 ※成績優秀者に対する報奨金は給与となりますが、報奨金が「通常の職務の範囲外」の業務に対する支払いの場合は給与所得にならない場合もあります。

・成績優秀者を旅行に招待ならばどう?

 それでは、成績優秀者のみ旅行に招待し、その費用を事業主が持つ、というのはどうでしょう?

 この場合も残念ながら事業主が支払った旅費が「経済的利益」となり、成績優秀者に対する給与課税となってしまうんですね。

 いやいや、社員旅行は経費になるぞ!という反論が聞こえてきそうですが、社員旅行が経費になるにはあくまで社員全員が参加(実務的には社員の半数以上が参加)しているから福利厚生費になっているだけで、特定の人だけ連れて行ったら給与課税の対象となりますので注意が必要です。

・どうしても渡したい場合は仮払で払って給与支給時に精算しよう!

 というわけで、残念ながら成績優秀者に対して支払った報奨金については、給与課税となり、事業主としては支給時に源泉徴収を差し引いて支給するということになります。

 ただ、「〇〇さん、ありがとうね!」と金一封を渡した封筒の中身が源泉徴収された金額で、封筒の中に小銭がじゃらじゃら・・では恰好悪いですよね。

 そんなときは、報奨金を支払う時点で源泉徴収せず、次回の給与計算時に、給与の支払額に報奨金の分も含めて源泉徴収金額を計算するようにしましょう。

 イメージとしては、報奨金5万円、通常の給与30万円とした場合、給与計算時には35万円給与を支払い、そのうち5万円は前払いした、というような形で給与計算をかけます。

 それならば、結果的に源泉徴収もし、個人の給与にはなっているのですが、報奨金を支払う際は気持ちよく切りの良い金額で支払うことができます。

というわけで、今回は報奨金のお話をさせていただきました!それでは!

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